子峰院の子平学・四柱推命( 鑑定例124 )  

 この命式に出会った時 一瞬でとりこになりました。いわゆる一目惚れです。

人間は皆同じと言いますが、私にはこれ程素晴らしい命式の持ち主からの

依頼は殆ど無いのではと思います。一目惚れついでに推命をさせて頂きました。

推命の大運には喜忌の印を入れますが 子平学は決して「二者択一」では

有りません。これは子平学では最も重要な考え方です。

運次第とも言われますが、「持ち前の能力」を測るにはそれだけでは

不十分と思います。運に刺激される事で引き出される能力もあります

大運には、程度とポイトとなる運の象意に加え 総合的な分析が

重要になります。

 

この命式については、

「天に両日無し」と言い、天干に二丙は良くないと言われますが

外格日干丙が喜ならカリスマ性を言い悪くは無いと教わっています。

丙喜2干に通根の地支 丁喜に通根の地支 甲喜に通根の地支 

全てが俊敏を現していますが、極めつけがこの命夏生まれに対し

亥の地支が俊敏を決定付けている事から、かなり俊敏な方と見ました。

その上、下記の説明内容等を加えれば、俊敏能力と持分能力とで、

頭の回転も速い筈で下記の通りとなります。

 

 あの必殺仕事人の中村主水が「昼行灯」などと言われた様に 

普段は大らか「脳ある鷹は爪を隠す」様な人では無いかと想像が

できしました。

 

<命式・男性>       キ=喜  ィ=忌

時 日  月 年

倒    比 劫     

     丙キ  丁キ       子午-冲

甲キ 丙キ 戊 癸     月令-丁  季節-夏

午キ 子 午 亥キ     丙丁3干(令)1支 8,5

丁 癸 丁キ 壬      甲1干1支      

 

A日比敗倒=10,5 :  食傷財官B=0   

用神取法-専旺法   格名-化火格・外格従旺  

 

< 命式は >

月令は丁(火) 戊癸は火に変化 戊は丙 癸は丁に変化、

季節(月令)に旺じられ同気の干の強さは倍増する。

天干、地支共に疵なし。格名は日干比敗が非常に強く、

外格従旺 偏印の透干あり。

月・日干共 側干との関係で大差なく、社会環境との関係は

同等・平等の考え

日干と甲印の象意は、「ひけらかす」だが、甲の地支亥蔵干壬は、

年干・月支の丁と暗合で夏生まれの甲木は枯れ、印をひけらかさず

思い上がる事無く謙虚。  甲印の働きも弱いと見ますが・・・?

乞うご期待あれ 大運にて・・・。

( 同等、平等、謙虚がこの方の基本的考え。)

しかし、

丙に丁の敗財は一途さの方が勝るが説得の時には言葉巧み、

自身の意思を通す時には、午の蔵干は丁でもあり丁の厳しさを発揮して、

此処ぞ、と言う時の押しの強さに特徴がある。

 

< 大運 >   〇=喜運  ✓=忌運

93 83 73 63 53   43 33   23   13 3 

✓ ✓ ✓ ✓ ✓ ✓ 〇 〇 〇 〇

戊 己 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁      年運→丙丁戊己庚

食 傷 才 財 殺 官 倒 印 比 敗      ←天干運の通変星

申 酉 戌 亥 子  寅 卯 辰 巳      年運→辛壬癸甲乙

✓ △ ✓ 〇 ✓ ✓ ✓ 〇 〇 ✓

        午 解 亥     亥      ←冲合する命式の地支

 

< 大運は >

命式はA-10,5・B-0 とAとBの差が大きく 

大運では、外格から内格へ変格の時期が全く有りません。何故なら

〇運で亥・午が冲・支合で抜けても1マイナスは格に変動なし。

〇Bが0の為、運で壬・己運で、天干丁・甲が合去でマイナスと

なっても破格起らず 

又月干月令に旺じられた丙が辛運で合去(マイナス3)

となってもA7,5  B0 と破格は起らず。

〇下記の様に日干を弱める通変星の干が運で巡っても、癸(正財)は2プラス

されても破格起らず。

土-0支(己は甲を合去)    金-0支 (辛は丙を合去) 

水―1支(壬は丁を合去)

と百年あまりの運で1度も破格は起りません。安定した命式

 

喜の強い丙に対して伸張の地支亥 (星平海会 引従相承根拠)は、

悪い象意が早めに現れる恐れあり。

〇癸運は忌の正官運、亥が通根で2の力になるが、丙丁が強く癸水を

尅し切れその上、甲印も水を吸収して元気になる為、自身の気力と知恵で

難なく乗り切れる時期。

〇庚運は忌の正財運で無根、強い丙丁が庚金尅し切る事ができ、

象意としても大して悪い事は起らないはず。

〇ポイントは48歳からの丑運、丑は子午の冲を解き解冲、そして

時支の午も加えて午子丑夫々がくっついたり離れたりを繰り返す上に

水支は子丑亥の方局が揃い、年支亥の母親も加わり、亥は伸張の地支でも

あり、先の悪い運を早めに引きずり込む可能性で、壬運(年干丁を合去)

の象意共々で命式の騒がしさを感じます。

 

( この時期彼の対処の仕方や如何に? )

この命式に出会った時 滴天髄の隠顕論をまず書きたいと思いました。

そこには、その文面を載せました。

 

「神峰通考、干支体象詩の

子詩では「渓潤汪洋不盡情」( けいかん、おおうようにして情はつきず) 

と言い 子は例え閑支であっても時として深い情を見せる場合があります。

では、どの様な情なのでしょうか。」

 

 この時期解けた子が、枯れ甲木に情を見せます。即ち通根では無い

甲木に湿で元気を与え倒食の綿密な計画や人の心を読み解く知恵と 

丙丁の性格で、リーダーシップを発揮、自らの力で問題解決にあたり

時間は掛るでしょうが結果的には成功する可能性。

※但し、解冲の時期は、午は2支 自刑になり事をあせり過ぎの気配。

※この時期が彼に取っては一番苦しい時期の可能性。

※俊敏は裏を返せばセッカチな処あるが、亥子に冷静さの力がある。

 

< まとめて >

この命では、地支達がよく動いて良い仕事をしてますね。

寝ている子(ね)さえ肝心な時期に起きて、情をみせますし自刑となった刑を

亥と子で静めに係っています。又亥は伸張では良い役目をしていませんが、

俊敏では最高の役目を担っていますし、この方の情熱的過ぎる性格に

冷静さで制している処などは最高と感じました。

寅運からは忌運が続きますが、40歳迄の生活水準が100とすれば

丑壬運を除けば、上手く行けば60~80以上の生活水準で生活して

行けるのでは無いかと思われます。

 

ブログでは鑑定者の許可を得ても、尚、内容には制限がありますが

この推命の命式(人)は、依頼鑑定はない為に尚一層の制限を加えております。

 

 この命式は、自身に乗り切る力と切り開く力を、お持ちですから

心配の無い人生の可能性は充分です。

「素晴らしい命式です。」の一言しか有りません。

 

 今回ブログは 平岡滴宝著 秘本 子平廣論より特に

人生伸張論より 伸張の地支の他、俊敏・遅足表を参考にしました。

伸張論は星平会海の中の引従相承を根拠にした論です。著書の中では

忌で一番強い天干を挙げていますが、喜の天干に対しての伸張の地支は

本とは反対の象意で作用します。

今回は壬と丑の運が逆なら納得が行くと思った事から、

この引従相承を推命に取り入れてみました。

 

平岡滴宝式子平学の基本 2022・03・04 再更新

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 (ブログの参考文献 )

平岡滴宝訳   「新訳・滴天髄」 「神峰通考・干支体象詩」

平岡滴宝著   「改訂版 あなたの運命のすべて」

                        「子平学・四柱推命法深書」 「秘本・子平廣論」 

 

( 子峰院 占い人・和珞 2022/03/04 )

 

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